距骨が全身の姿勢や歩行のバランスを支える大事な要

「最近姿勢が傾いてるんじゃないかと気になっている」「歩いていて靴の片方の踵だけがすり減り方がひどい」「歩き方が変だねとよく言われる」こんな悩みを感じたことはありませんか?
姿勢や歩行がおかしいのは骨盤や背骨、膝などに問題があると思われている方は多いと思います。それぞれの骨格や関節の問題は大きく関係しています。しかし、足首の部分に存在する小さな骨に問題があることがあります。それが「距骨」です。
今回のお話では、その距骨という骨にどんな問題が起きると不具合を起こすのか解説していきます。

距骨は体全体の要でもあり、全身のバランスを整える大事な骨  

足部は体を支えるためのセンサーの役割があり、距骨は体重を足全体へ伝える中継地点でもあり、姿勢と歩行のバランスの要でもあります。距骨が安定しないと足関節、股関節、骨盤、背骨へと悪影響を及ぼします。
建物で言えば、土台と柱の接合部です。接合部がずれれば積み重なっている構造全体が傾くことになります。同様のことがあなたの体で起こってしまっているのです。それほど距骨が大事であることをお分かりいただけたかと思いますが、多くの方は骨盤が歪んでいるのではないか、背骨が曲がっているのが問題なのでは?と思っている方が多いのが現状です。これから話す内容で足の問題を解決することが大事ということもお分かりいただけるでしょう。

距骨の特徴について特殊な3つの性質

なぜ距骨が重要なのかその理由を3つお伝えしたと思います。

1、距骨は体全体を支える中継的な骨

前述したように距骨は体全体を支える中継地点ということをお話ししました。
では距骨はどこにある骨なんでしょうか。

距骨という骨は足部の、脛の骨の下、かかとの骨の上にあって立っているときは特に上半身から伝わる体重において距骨を通って足部のかかと中足部、前足部へとバランスを保って重心を分散させ、また歩行などの体重移動では衝撃を吸収し、足を蹴り出す推進力によって正しい歩き方ができるのです。

2、筋肉が一つもついていない

特に距骨が特徴的なことで他の骨と違うのは距骨には筋肉が全く付いていません。そのためフリーな骨であり、全体重をさせています。ということは距骨はずれやすく自力で正しい位置に戻れないということがあります。ある意味そこが距骨の弱点になっているのです。

3、距骨は2つの役割がある

距骨は、足首を上下に動かす「距腿関節」と足を内外に傾ける「距骨下関節」を構成しています。それはバランスボール(バランスの調整)と滑車(力の伝達)の役割を持っています。足部特に距骨には全体重がかかっていますので、それ相応の負担になっていますが、距骨はベアリングのように働き、バランスボールのように動くことと滑車が動くようにうまく力を伝えて安定して立ったり正しく歩くことができるのです。ただ先ほども申し上げましたが、フリーな骨なのであまりのも偏った体重の掛け方が原因で距骨は傾いてしまうのですね。

距骨のタイプ

足部は26個の骨で構成されています。体全体では206個の数になるので両側合わせると52個です。全体の骨の4分の1は足部にあります。そして前述したように筋肉のつかないフリーな距骨の傾きに4つの傾きのタイプがあります。
INタイプ
OUTタイプ
FRONTタイプ
BACKタイプ
になります。それぞれINタイプでは距骨が内側に傾きます。OUTタイプでは外側、FRONTタイプでは前方、BACKタイプでは後方に傾いています。
当院で初回に施術させていただく際にはどのタイプなの検査や測定させていただきますが、この距骨の傾きが起きていて、それをそのままにしていることで、足の踏み込む力も弱くなりますし、体重のバランスが崩れていきます。
1つ例を挙げますと、FRONTタイプの検査では蹲踞(そんきょ)の姿勢をとっていただきます。全ての方とは言えませんが、このタイプで蹲踞をしたときに足首が曲がらずしっかりしゃがむことができない方が多数見られます。このようなタイプでは普段から、荷重が前方にかかっている可能性が高いと思われます。足首だけの問題ではなく、腰が反り腰であったり、その影響で腰痛になっている方も少なくありません。

この傾きや捻れが起きていると、以下の他の部位にも影響が起きてしまいます。代表的な問題をあげますと、

  1. 股関節が捻れる
  2. 次に骨盤が捻れる
  3. さらに上半身が捻れる

このようなことが起きると最悪なことに姿勢に影響し、首の痛み、肩こりや腰痛の原因にもなってしまいますよね。

距骨が姿勢や歩行を崩す原因

では実際に距骨の問題としてどのように姿勢や歩行への影響するのか具体的なケースを紹介します。

・捻挫などのケガから足首が不安定になる

足首を捻挫の多くの場合、足部を内側に捻って起こすことが多です。このときに距骨を支える外側の靭帯が伸びたたり傷ついたりし、距骨の安定性が失われます。痛みが引いても靭帯のゆるみや距骨のぐらつきなどの状態が続き、体は無意識にかばってしまい反対側に体重をかけて立つクセがついてしまうことで姿勢がくずれる原因になります。

 

・足裏のアーチが崩れ外反母趾、内反小趾の原因になる

足には3つアーチ構造になっています。母趾球という親指の付け根、小趾球という小指の付け根、それとかかとの3ヶ所を支点として横アーチ、外側縦アーチ、内側縦アーチという構成になっており安定性を保っているのです。このアーチ構造が崩れることで外反母趾や内反小趾などの疾患になってしまいます。

外反母趾の方などをみていますと多くの方の足が内側に倒れ込む状態が続き、土踏まずのアーチ(3つのアーチ)が低下します。中には扁平足の方も多くみられます。足が内側に倒れるとすねの骨も内側に捻れ、膝も内外側にかたむき、股関節や骨盤のねじれにつながり、骨盤が前傾、後傾になることで反り腰や猫背の原因になるでしょう。このような状態の方の多くは必ずと言って良いほど歩行の姿勢や足の運びが悪く外反母趾や膝痛、股関節痛、腰痛などを悪化させてしまっているでしょう。

姿勢や歩き方を整えるなら足元から

最後に、距骨は体重を受け止めて足の動きを調整する「要」の骨です。ここに問題が起きることで姿勢や歩行のバランスが崩れてしまいます。
また、スポーツをする方では足部の問題が原因で足に力が入らない、足部は体重を支える以外にも最終的につま先で地面を蹴り出す推進力も必要です。しっかり足の裏に力が入り、指先が浮かないように(これを浮き指と言います)、地面を掴んで体重を移動させていくときにアーチが緩衝作用も働いてつま先まで力が入ります。何かスポーツをされている方でパフォーマンスが上がらない方は一度足周りの状態を気にしてみてください。

当院では、背骨や骨盤の状態を整えることも施術でしておりますが、この距骨を中心とした足部の状態が悪いと歪みが戻ってしまいなかなか痛みもぶり返し安定していきません。足の疾患だけではなく、どこに通っても違和感や痛みを繰り返す方は一度足元に目を向けてみる価値はあります。

いつでも当院にお問い合わせください。